転職回数が多いと転職に不利なのか知りたい方も多いのではないでしょうか。
今回は、転職回数が多いと不利なのか、企業が見ているポイントはどこなのか解説していきます。
この記事で学べること
- 年代別の「転職回数」はどのくらい?
- 「転職回数」を企業が気にするのは何回目から?
- 「転職回数」が多い場合の伝え方のポイントとは?
転職回数が多いと転職は不利ですか?


今回は、転職回数が多いと不利なのか、企業が見ているポイントはどこなのか解説していきます。
年代別の「転職回数」と採用実態
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年代別の「転職回数」と採用実態について解説していきます。
年代別の「転職回数」はどのくらい?
年代別の「転職回数」はどのくらいなのか、2017年1~6月までに新規登録したデータを年代別に集計したところ、20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。
30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。

40代、50代になるとさらに転職経験者は増加します。50代になると66%が転職経験者となり、1社のみの業務経験を持つ人は少数派となっています。
「転職回数」を企業が気にするのは何回目から?
「転職回数」を企業の採用担当者は、何回目くらいから気にするのでしょうか。企業の人事担当者にアンケート調査を行い、「転職回数」についての感触を聞いてみました。
転職歴、何回目から気になりますか?
アンケート結果によると、「転職回数」1~2回までは10%が「気にする」と回答。3回目からぐっと回答が集中し、40%が気にするようになります。4~5回から気にするようになる採用担当者が28%。
そして「気にならない」と回答した採用担当者は全体の約15%という結果になりました。

採用担当者の声
転職回数 | 採用担当者の声 |
---|---|
転職回数4回 | ・短期間で転職を繰り返す方は、入社いただいても長続きはしないと判断しています。 ただし、4回転職しても明確な理由があれば特に問題にしません。 【メーカー系(素材・医薬品他) 100~300人未満】 |
転職回数5回 | ・「転職回数」よりも、各会社での在籍期間が気になります。 ・各社、最低3年はいてほしい。 そのため大卒で30代後半なら「5回までは有り」という計算です。 【不動産・建設系 1,000~3,000人未満】 |
転職回数7~9回 | ・少なければ良いという訳でもない。 ・年齢と経験によって判断は異なります。 ・本人に聞いて妥当性や要因を確認した後に判断しています。 【その他 300~500人未満】 |
気にならない | ・個人の能力と転職歴に関連がないと考えるから 【商社系(総合商社・素材・医薬品他) 1,000~3,000人未満】 ・回数だけではなく、総合的な内容(年齢、勤続年数、回数など)を確認したいから 【サービス系 1,000~3,000人未満】 |
採用した中で一番多かった「転職回数」は?
「転職回数」は気にはするけれど、しっかりとした理由があれば採用に至るケースも当然あります。
実際の採用実績を聞いてみたところ、4回以上の「転職回数」は35%が「気にする」と回答していましたが、実際の採用実績では、4回以上の転職経験者を63%が「採用したことがある」と回答。
企業の事情にもよりますが、特に書類選考が通過している場合は、転職理由の伝え方が重要なポイントと言えそうです。

採用担当者の声
転職回数 | 採用担当者の声 |
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転職回数4回 | ・弊社の募集する職種にあった方で、同じ職種で管理者として渡り歩いていたので、スキルも高いと判断しました。 【不動産・建設系 50~100人未満】 ・転職の事情が本人の責任でなかったことと、所有するスキルが希少で当方としては、是非とも獲得したい人材だったから。 【不動産・建設系 500~1,000人未満】 |
転職回数5回 | ・当社における業務に対するビジョンが明確であったため。 【IT・通信系 5,000人以上】 |
転職回数7~9回 | ・中間管理職で40前後だと、多い人は6回程度の転職経験は普通にある。 ・重要視しているのは、なぜその回数なのか? その回数によって何を得て、どう成長したか?ポジティブなコメントが得られるなら、回数は気にしない。 【その他 300~500人未満】 |
「転職回数」が多い場合の伝え方のポイント
「転職回数」が多い場合の、応募書類の書き方や面接での伝え方についてご紹介します。
職務経歴書の書き方
職務経歴書を書く際は、
- 業務内容別に書く
- 軸になる経験・スキル・得意分野を書く
- 姿勢や能力を伝える
といったポイントを押さえましょう。
「転職回数」が多い場合、これまで在籍した会社と業務内容を1社1社記載していくと、それだけで職務経歴書が2枚以上になってしまいます。また、「転職回数」の多さが目立ってしまうだけで、「活かせる経験・スキル」が分かりません。
職務経歴書は履歴書とは違い、必ずしも年代順に書く必要はありません。そこで、「営業」「接客」など、項目を業務内容でまとめ、それに沿って職歴を書くと、職歴の多さが目立たなくなります。
また、職歴全体を通じて得意といえる業務内容があればしっかりと記載しアピールすると良いでしょう。
もし職歴に一貫性がない場合は、応募先の仕事内容に関連した経歴があれば重点的に書き、その他の職歴については、何を考え、どのように仕事上の課題を解決してきたのか、仕事に対する姿勢や能力を中心に伝えましょう。
いずれにせよ、様々な職を経験してきた場合は、職務経歴書を書く前に過去の職歴を書き出して一度整理してみることをおすすめします。
「転職回数」が多い場合の職務経歴書の書き方例や自己PR例を参考にしたい方は、「転職回数」が多い場合の職務経歴書の書き方の記事も参考にしてみてください。
面接での答え方
面接で「転職回数が多いようですが、なぜですか?」と聞かれた場合のために、あらかじめ明確な回答を準備しておかないと、その場で上手に説明するのは難しいものです。
「転職回数」が多い理由を聞かれたときは、
- 前向きな理由があることを伝える
- 転職に一貫性があることを伝える
- 意欲的な姿勢を伝える
などがポイントとなります。
転職エージェントに相談して戦略を練るのがおすすめ
「転職回数が多いと転職できない」とは一概には言えませんが、転職回数が多くなるとそれだけ企業からマイナスイメージを持たれます。
求められる経験・スキルのハードルも高くなるため、転職回数によっては転職活動に苦戦される方も少なくありません。
今回紹介したポイントを押さえて転職活動を進めることで、転職成功の可能性は大きくアップしますが、転職回数が多い方は転職エージェントの利用がおすすめです。
職務経歴書だけでは、あなたの良さや魅力の全てを企業に伝えることは難しいですが、転職エージェントを利用すれば、あなたの代わって直接、企業にあなたのPRを行ってくれます。
転職理由やこれまでの経験、スキル、知識、人間性などを漏れることなく企業に伝えアピールしてくれるため、より転職成功に近づけます。