20代で転職を成功させる秘訣について知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか?
20代は伸び代がある年齢で、企業もじっくり育てようとするため、20代での転職は一般的に有利とされています。
しかしながら同じ20代でも23歳と29歳では企業が求めるニーズが180度違ってくるため、年齢(社会経験)に応じて、どんな戦略で転職活動を行なうかを考えなければいけません。
今回は、年齢(社会経験)に応じてどのような戦略を取るべきか、ポイントを解説していきます。
この記事で学べること
- 転職をするために取るべき戦略とは?
- 20代の転職回数と合否を分けるラインとは?
- 20代の転職を成功させるためのポイントとは?
20代で転職するための秘訣ってありますか?


今回は、年齢(社会経験)に応じてどのような戦略を取るべきか、ポイントを解説していきます。
20代の転職戦略ポイント
20代の転職戦略ポイントについて解説していきます。
年齢(社会経験) | 戦略ポイント |
---|---|
社会人1~2年目 (目安23~24歳前後) | 会社にまずは3年目まで残ることを検討。 それでも耐えられなければ第二新卒としてポテンシャルをアピールし転職。 |
社会人3年目 (目安25歳前後) | 第二新卒としてのポジションをフルに活かして転職活動を行う。 |
社会人4~5年目 (目安26~27歳前後) | ポテンシャルを活かしつつ、経験をアピールしてキャリアアップを狙う。 未経験の職種や業種も視野に入れる。 |
社会人6年目~ (目安28歳~29歳) | スキルや実績を押し出して即戦力をアピールしてキャリアアップを狙う。 若さを売りにするラストチャンス。 |
今はアルバイトや契約社員 | 未経験でも不利になりにくい業種・業界を狙い、ポテンシャルをアピール。 |
転職をするために取るべき戦略
転職をするために取るべき戦略について解説していきます。
取るべき戦略
- 社会人が取るべき戦略:1~2年目
- 社会人が取るべき戦略:3年目
- 社会人が取るべき戦略:4~5年目
- 社会人が取るべき戦略:6年目~
- アルバイトや契約社員から正社員としての転職を目指す方が取るべき戦略
社会人が取るべき戦略:1~2年目
最もいい転職をするためにも3年目までは転職を我慢することがおすすめです。第二新卒という言葉もありますが、このタイミングでの転職は一般的に以下の2点の理由から不利になるからです。
- スキルや経験がついていない状態だから
- 採用担当者は「また辞めてしまうのではないか」と心配するから
スキルや経験がついていない状態だから
第二新卒といえど企業が中途で人を採用するのは「他社で社会人としての基礎を身につけた人材が欲しい」からです。
しかしながら、2年目までの方(特に1年目の方)は十分な基礎力が身についていないと判断されていい評価を受けにくいです。
採用担当者は「また辞めてしまうのではないか」と心配するから
辞める理由にもよりますが、2年目までの方が選考を受けると企業の採用担当者は「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」「ちょっとしたことを我慢することができない人なのではないか」という疑問を持ってしまいます。
「とりあえず3年」という言葉もある通り、どんな環境であってもまずは3年目までは頑張ってみることがそれからの転職活動で成功するためには大切です。
社会人が取るべき戦略:3年目
社会人3年目は第二新卒の中でも実績やスキルがある程度考慮されるため、最も転職がしやすい年齢の一つです。
第二新卒として転職活動をすればライバルは1~2年目の社会人も多い中で、「3年目まで培ったスキルや経験」を活かして差別化できるはずです。
また異職種や異業種に転職するタイミングとしてもちょうどいいため、違う業種や職種に興味があればチャレンジしてみるのも一つの手段です。
学歴を乗り越えるチャンスも!
新卒採用では学歴が大きく影響していましたが、第二新卒の場合は「社会人になってから何をしていたか」で評価されるため学歴は大きな影響を与えにくいです。
第二新卒での中でも経験が豊富な方であれば、中小企業から大手企業への転職も可能なので新卒の頃狙えなかった企業への転職も夢ではありません。
社会人が取るべき戦略:4~5年目
社会人4年目以上になると、第二新卒としての転職ではなくなり、即戦力であることが求められます。
ただし、20代の後半に差し掛かったばかりの4~5年目(26~27歳前後)であればまだまだ成長が期待できるため、経験がなくてもポテンシャルをある程度評価してもらえ成功するケースもあります。
この年齢が取るべき手段は経験やスキルを上手にアピールしつつ、「未経験可」などのポテンシャル重視の会社も視野に入れて転職を行うことが最も最適な選択をできる方法です。
社会人が取るべき戦略:6年目~
社会人6年目以上、年齢でいうと28歳以上に差し掛かった方は「即戦力」として会社に期待されます。場合によっては経験豊富な30代前半の方と比較されます。
他の20代と比較しても高い水準のスキルや、経験を求められますが、実は収入を上げて転職に成功している方が全ての年代の中で最も多いのがこの20代後半です。
年収・キャリアアップを目指しあなたができること、してきたことをきちんと整理してそれが活かせる業種や業界を探しましょう。
「若手」として転職できるラストチャンス
28~29歳は「若手」として転職できるラストチャンスでもあります。企業にもよりますが、多くの企業が30歳以上の社員を「中堅」として主力級の働きを期待しています。
30歳を超えると未経験の職種や業種にチャレンジするのは非常に困難になります。
少しでも違う業種や職種に興味があれば20代のうちにチャレンジしておきましょう。
アルバイトや契約社員から正社員としての転職を目指す方が取るべき戦略
アルバイトや契約社員から正社員として転職を考えている方は、未経験可の業種・業界をきちんと選び、ポテンシャルをアピールする必要があります。
それまで正社員でなくてもアルバイトや契約社員としてしてきた業務をきちんと整理し、アピールポイントとできれば、選考を有利に進められる可能性は増します。
20代の転職回数と合否を分けるライン
20代で2回目、3回目の転職をしようとする方はたくさんいらっしゃるかと思います。
よく転職の面談をしていても以下のような声が多数ありました。結論から申し上げると、20代の転職は転職回数が多ければ多いほど不利になってしまいます。
そのため、転職回数が多い方はよりきちんと対策を立てること、転職回数がまだ多くない方は妥協して転職回数を増やして後悔しないようにすることが求められます。
多くの20代は転職経験0~1回
エン・ジャパンによる調査だと以下のように20代の方の転職回数は以下のように0~1回が大半を占めます。

出典:エン・ジャパン
1回転職が増えるとどんどん不利になる
また、以下の表は初めての転職での成功率を100とした時の転職成功率を示したデータです。

出典:DODA
20代前半の方は2回目の転職成功率がおよそ半減、20代後半の方では3回目になると4割程度成功率が下がることがお分かりいただけるかと思います。
また20代前半であっても、後半であっても4回目以上はほとんど成功する見込みがないことがお分かりいただけるかと思います。
そのため、転職回数が多い方はもちろん、転職回数がまだ多くない方も妥協して転職回数を無駄に増やしてまた転職を検討する事態にならないようにきちんと対策をすることが求められます。
20代は他の年齢に比較して転職がしやすい時期であると言われています。
ただし、会社選びなどに失敗すると、若いうちから転職回数が無駄に増えてしまい、今後のキャリアの幅が狭くなったり、将来の年収にも大きく影響してしまいます。
この章では20代で転職しようと決心した方が転職を大成功させるための9つのポイントを紹介していきます。
20代の転職を成功させるための3つのポイント
転職を成功させるポイント
- 転職の全体像を理解してスケジュールを立てること
- 転職したい理由をきちんと整理すること
- 自己分析を徹底的に行うこと
転職の全体像を理解してスケジュールを立てる

20代は初めての転職の方も多い中で、全体像がわからないまま転職活動を始める方が多くいらっしゃいます。
例えば、部署異動した直後に内定が出て、「異動したばかりなのに」と退職を切り出せなかったり、会社から強い引き止めにあってしまう恐れもあります。
そこで、希望通りのタイミングで転職をするために、以下のように全体像を考慮し、事前に退職希望日を大まかに決めてそこに向けて転職活動を行いましょう。
以上のように、会社を辞めるまでに3~6ヶ月かかります。
準備と選考を同時に行えばスピードは上がりますが、退職を切り出してから退職するまでにはどうしても2ヶ月近くかかるため注意しておきましょう。
転職したい理由をきちんと整理すること
転職に踏み出す前に、あなたがなぜ今の会社を辞めて転職したいのかを一度考えてみましょう。きちんと分析することには以下のような3つの意味があります。
転職したい理由を分析する3つの理由
- 会社選びの失敗を転職活動で活かせるから
- 転職しなくても済む問題で悩んでいるかもしれないから
- 転職したい理由を整理することでスッキリできる可能性があるから
理由その1:転職活動に活かす
今の職場にも少なからず、夢や希望を持って入社したはずです。そんな会社でも、今あなたは20代のタイミングで転職したいと考えています。
仮に、今の会社を辞めて次の会社に入社した時も、同じような悩みで辞めたくなってしまう恐れがあります。
それを防ぐために、今の会社のどんな所が嫌で、どんな環境であれば自分はもっと頑張れるのかを考えましょう。
今の会社に入社した経緯を思い出し、その時の自分の判断に何か間違いがなかったかを分析することで、この転職活動ではより良い選択ができるでしょう。
理由その2:転職しなくても済む問題かもしれないから
あなたがなぜ転職したいかを考えた結果、それが「部署」や「職務内容」起因の問題であった場合、会社を辞めずに異動をすることで解決できる可能性があります。
もし、今の会社で解決できるのであれば、今の会社に残ることをおすすめします。
会社に残ることを勧める3つの理由
- 将来のために転職回数は少ない方が有利だから
- せっかく築いてきた社内での地位や人脈がもったいないから
- 長く働いた方が、昇進や退職金の面で有利だから
特に、1つ目の理由である「転職回数」は将来30代・40代とキャリアを積み重ね、本当に転職する必要が出た時の選択肢に大きく影響してしまいます。
転職の回数を無駄に増やしてしまうと、将来の転職時に不利になってしまう可能性が高くなります。
以上のことから、部署異動で済む問題であれば、異動を申し出るなど会社に残って解決する方法を考えることをおすすめします。
理由その3:理由を分析することでスッキリできるかもしれないから
転職しようと思ったことは一時的な衝動に過ぎない可能性があります。
一度冷静に整理をすることで「持っている不満や悩みは転職するに値しない問題だ」という結論を出せる可能性もあります。
自己分析を徹底的に行うこと
20代は異業種・異職種であっても比較的自由に転職先を選びやすいタイミングであるため、自己分析をきちんと行いキャリアプランをしっかり考えた上で転職をすることが大切です。
新しい会社で何をしたいか、どうやってキャリアを積んでいきたいのかもきちんと整理されていなければ、転職先選びに失敗し、今と同じような悩みで辞めたくなったり、合わない仕事で活躍ができず給料もほとんど上がらない可能性があります。
そのため、20代の方は過去・現在・未来のそれぞれの側面に対する自己分析が必要です。
どのように自己分析をすれば良いのかわからない方は、すべての自己分析の手順をまとめた下記シートを埋めるだけで、転職に必要な自己分析ができます。
1~2時間程度で出来ますので、転職活動の第一歩として休日に試してみてください。
20代転職を成功させる秘訣
20代での転職は、伸びしろやポテンシャルを評価されやすいことから、他の年代に比べて転職しやすいといえます。
未経験の職種や業界への挑戦もしやすく、キャリアチェンジを行うこともできるでしょう。
ただし、未経験の転職を選択した場合は、年収が今よりも下がる可能性があるので、自分にとって何を優先するかを決めておくことが大切です。
また、納得のいく転職をするためには、やりたいことを明確にし、これから自分がどのようなキャリアプランを実現していきたいのか考えることも重要です。
そのキャリアプランに合った転職先を見つけられるように、事前準備をしっかりと行い後悔しない転職を行えるようにしましょう。