就職活動において面接は重要な要素ですが、事前に何を準備していいか不安な方も多いのではないでしょうか。
会話の方向性や話すテンポ、自己紹介や質問内容など、不安はつきものです。
そこで聞かれそうな質問を事前に知っておくと、スムーズに答えることができ、就職活動にとても役立ちます。
今回は、面接でよく聞かれる質問と基本的なマナーについて解説していきます。
この記事で学べること
- 自己紹介、職務経歴説明方法
- よく聞かれる質問と回答例について
- 面接の一連の流れにおけるマナー
- 面接前日に準備すべきこととは?
面接で何を対策したらよいか不安です。教えてください!


今回は、面接でよく聞かれる質問と基本的なマナーについて解説していきます。
転職における面接の流れ
まずは、面接でよく聞かれる質問の一連の流れについて、7つの項目に分けてご紹介していきます。
- 自己紹介、職務経歴説明
- 自己PR
- 志望動機
- 退職理由(転職しようと思った理由)
- 入社後について
- 募集内容の説明、条件の確認
- 逆質問
自己紹介、職務経歴説明の流れ
自己紹介の流れとして、まず初めに名前を名乗り、職務経歴を簡潔に話しましょう。
話すときに重要なのは「笑顔」です。
自己紹介は面接の中で初めの方なので、特に緊張してしまう方が多いと思います。
明るい表情を意識して話すことで、面接官への印象を良くすることができます。
職務経歴の説明の後には、前職における成果を数字で説明するのもよいでしょう。
面接官が理解しやすいように、簡潔で要点を押さえた説明を心がけましょう。
自己紹介と自己PRの一環として、自分の知識や経験が会社の求める人材像とどのように一致しているかを明確にする必要があります。
単に出来事を説明するだけでなく、「どのように課題を克服したか」「何を成果として会社に貢献してきたか」を伝えることで、より良い印象を与えます。
自己PR
自分の資質が企業の求める人材に合致していることをアピールすることが大切です。
そのためには、自分の能力を示すエピソードを話すことが必要です。
また、学んだことをどのように実践し、どのような結果を出したのか、経験談を交えて詳しく話すと、より充実した自己PRになります。
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志望動機
志望動機で面接官が見ているポイントは、あなたが組織に対して熱意と情熱を持っているかどうか、企業の視点をつかんでいるかどうかです。
これを踏まえて、自分がその企業の一員であるという確信と、自分の経歴がどのように企業の手助けができるかを示すことが重要です。
経験が浅くても、自分の能力を活かせる分野に言及するとよいでしょう。
また、志望動機を明確に示すために、言葉に一貫性を持たせるとよいでしょう。
これまでの自分の経験や経歴と、企業が必要とする人材やこれから伸ばしたいことを結びつけて話しましょう。
退職理由
退職理由で面接官が見ているポイントとして、前職と同じ理由で退職しないか、長期雇用の意思があるかなどを確認しています。
また、転職の理由を話す際には、ネガティブな内容は避けましょう。
「違うことにチャレンジしたい」「今の仕事からもっと幅を広げたい」など、より前向きな転職理由に転換することが大切です。
転職に対する前向きな姿勢が相手に伝わるよう、簡潔かつ毅然とした態度で挑みましょう。
入社後について
入社後の対話の中で、面接官は応募者が納得してパフォーマンスを発揮できるかどうかを見ています。
また、候補者の会社像と現状にギャップがないかを確認する意味もある。
そのためには、「入社したら何をしたいのか」「自分の能力をどう活かせるのか」を面接官に的確に伝えることが重要です。
自分がどのように組織に貢献できるのかを具体的に説明することが大切です。
募集内容の説明、条件の確認
募集内容の説明、条件の確認の流れとして、面接官は職務内容、年収、入社日、休日、残業時間、福利厚生などの項目を説明や確認を行ないます。
特に年収は、前職の経験を考慮する企業が多いので、正確な金額を把握することが重要です。
また、自分で年収を確認するのが難しい場合は、エージェントに依頼して確認することも可能です。
質問事項がある場合は、タイミングを見計らって伝えるか、逆質問の際に確認すると良いでしょう。
逆質問(面接官に質問)
面接の最後には、面接中に理解できなかったこと、不安に思ったことを質問することも考えておきましょう。
会社のホームページやインターネットで簡単に調べられるようなことは質問しないように気をつけましょう。
例えば、入社後の手続き業務や、活躍できるようになるまでにかかる時間などを聞いてみましょう。
また、業務に必要なスキルや、同年代で御社に転職し、役職についている人がいるかどうかも聞いてみましょう。
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よく聞かれる質問と回答例
面接の流れを理解したうえで、よく聞かれる質問に、実際にどう答えていけばいいのでしょうか?ここでは、よくある質問を回答例付きでご紹介します。
自己紹介・自己PRについて
Q:自己紹介をお願いします。
私は○○と申します。私は3年間、保険会社の個人営業として、新規顧客の開拓に努めるとともに、自分で設定した目標をすべて達成し、結果を残してきました。
最終年度には、前年度比130%の売上アップを達成し、社内で評価されました。
この経験を御社で活かせれば幸いです。
本日はお時間をいただきありがとうございました。
Q:自己PRをお願いします。
私の強みは、自分で決めた目標に向かって突き進むことができることです。
学生時代に、ウェブサイトのデザインや運営全般に興味がありました。
できることの幅を広げようと、現在も自主的にサイト分析の勉強を続けています。
私は未経験ですが、御社でこれらのスキルを活かせると思いました。
当然入社後に身につけなければならない知識や、スキルは沢山あると思いますが、これまで以上に学ぶ姿勢や意欲を持ち、早く即戦力になれるよう頑張っていきます。
志望動機について
Q:なぜ当社に応募したのですか?
現職では、国内企業向けの医療技術製品の営業を担当しています。
過去3年間で、全国の営業社員120名中5位の売上を達成し、営業部長からも高い評価をいただきました。
また、日頃からコミュニケーションを大切にしており、 クライアントとの日常会話を通じて、ニーズをくみ取ることを意識しています。
将来的には、グローバルに事業を展開する御社とともに、成長したいと考えています。
御社は、医療用製品に加えて、工業用製品や自社製品を開発し、世界30 か国の企業に販売していると伺っております。
現職の営業職で身につけた知識とコミュニケーション力を活かし、御社の様々な商品を担当し、海外事業に携わらせていただければ幸いです。
<その他よくある質問>
Q:この仕事には何が大事(必要)だと思いますか?
Q:当社に対してどんな印象を持っていますか?
Q:未経験からこの仕事を選んだ動機を聞かせてください
退職理由、転職しようと思った理由について
Q:転職を決意した理由は何ですか?
前職では、主にテレアポにて見込み客の新規開拓を行ってきました。
会社の方針として、とにかく案件数を増やすことに重点を置いていたので、信頼関係を築く前に毎日アポイントを取りました。
アポイントを毎日取る中、もっとお客様と向き合い、信頼関係を築きたいと思い転職を決意しました。
前職で培ったトーク力を活かし、時間をかけてお客様と向き合い、成果を上げていきたいと考えております。
<その他よくある質問>
Q:異業種からどうしてこの業界を選んだのですか?
Q:退職しようと思った大きなきっかけは?
企業で活かせる経験、今までの業績やスキル
Q :仕事上の失敗談を聞かせてください
初めてのお客様で、過去の事例をもとに予測を立てたにも関わらず、細かな調整をせずにプランを提案したことがありました。
結果として、先方様の意向に反するものであり、再度計画を修正せざるを得なくなりました。
その失敗以来、意識的にクライアントとすり合わせを細かく行い、意向はもちろん潜在的なニーズにも目を向けることができました。.
その結果、お客様の期待を超えるご提案ができるようになり、お褒めの言葉をいただくことが増えました。
<その他よくある質問>
Q :何か資格・免許を持っていますか?
Q :仕事上の実績・業績をお聞かせください
Q:今の職場ではどのような仕事をしていますか?
入社後のキャリアプランについて
Q:5年後はどのようになっていたいですか?
まずは、3年後に新規開発の分野で一流の知識を身につけ、5年後にはチームを率いていきたいと考えています。
そのためには、知識を身につけて実践するだけでなく、人材育成と事業強化の視点を持ちながら1プレイヤーとして仕事に向き合いたいと思っています。
<その他よくある質問>
Q:入社したらどのような仕事をしたいですか?
Q:将来どんな役職に就きたいですか?
労働条件について
Q:どのくらいの年収を希望しますか
現在の年収は○○円なので、同じかそれ以上を希望いたします。
「入社後は自分の経験やスキルを活かして成果を出したいので、○○円を希望します」と意気込みをアピールすることです。
謙虚さを示すために、「御社の規定に従いたく存じます」と会社に判断を任せる言葉を付け加えることが大切です。
<その他よくある質問>
Q:残業がある可能性がありますがその点はどうでしょうか
面接の一連の流れにおけるマナー
ここでは、清潔感のある身だしなみや、面接の流れに沿って、押さえておくべき基本的なマナーを解説します。
- 事前の身だしなみ
- 受付のマナー
- 待機時のマナー
- 入室のマナー
- 面接時に気を付けたい事
- 退室
事前の身だしなみと受付時間
面接会場の建物に入る前にスーツや髪型など身だしなみは必ずチェックしましょう。建物に入ったら、身なりを整えるのは避けましょう。
時間には余裕をもって、面接の5~10分前には受付しましょう。
早く着きすぎても印象はよくありません、この場合は近くで時間をつぶすなどして早めに入ることは避けましょう。
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受付時のマナー
企業によっては、インターホンや内線電話で呼び出す場合があります。この際、受付担当者への挨拶と用件を伝えます。
企業から呼び出し方法を指定されている場合もありますので、事前に案内メールなどをチェックしておきましょう。
受付担当者へ「本日○○時に○○様と面接の約束をさせていただいております○○です」と大きな声ではっきり伝えましょう。
待機時のマナー
面接の準備ができるまで、控室など一時的に待つスペースがあるかもしれません。静かに席に着き順番を待ちましょう。面接は受付した時点で始まっています。
待っている際も、携帯の使用は控えましょう。
入室時のマナー
まず名前を呼ばれたら、ドアを優しくゆっくりと3回ノックします。
また、扉を閉める時にはドアに振り返って静かに締めましょう。
ドアをしっかりと閉め、入室したら明るくトーンを上げて、「本日はお時間いただきありがとうございます、よろしくお願いします」と、大きな声で挨拶をしましょう。
面接官から「座ってください」と言ったら、着席し面接が始まります。
着席の際は、鞄は足下に置きましょう。男性は手を軽く握った状態、女性は手を重ねてひざの上に置いた状態が好ましいです。
姿勢を正して、面接官の目を見ながら元気よく話すことを心掛けましょう。
面接に気を付けたい事
面接官は、話す内容はもちろん、表情、姿勢やコミュニケーションの取り方も見ています。
いくらしっかりとした受け答えができても、姿勢が歪んでいたり、表情がこわばっていたりすると、あまり良い印象を持たれない可能性があります。
面接中は、表情や姿勢も意識しながら、面接官の話をよく聞き、目を見てはっきりと受け答えすると良いでしょう。
伝え方のポイントは、「結論から申し上げますと○○です。具体的には~」というように何が伝えたいか分かりやすい話し方を意識することです。
複数の事柄を伝える際には、「3点ございます。まず1点目は~」など話すポイントを最初に明確に伝えることが大切です。
退室
面接が終わったら、「ありがとうございました」と自ら挨拶をすることが大切です。
退室前には、「失礼します」と最後の一言を忘れずに、静かにドアを閉めて退室します。
最後まで気を抜かずに、面接官に対しての気遣いのある対応を心掛け、丁寧な印象を与えましょう。
面接前日に準備すべきこと
ここからは、面接前日に準備すべきことについて解説していきます。
面接場所と時間
面接前日には、面接場所と時間を確認しておきましょう。
面接当日になって、企業の場所が分からなくなり遅刻してしまうのはマイナスの印象を与えてしまいます。
最初の遅刻で後の面接も悪い空気を引きづってしまう場合もあります。
それを防ぐためにも、前日に場所と時間の確認を行い、当日10分前には受付ができるように余裕をもって家を出ましょう。
遅延などでどうしても遅刻してしまう場合は必ず早めに連絡を入れるようにしましょう。
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履歴書の内容をしっかりと覚えておく
面接の際には、志望動機や退職理由は必ずと言っていいほど聞かれる項目です。
履歴書の内容と、かみ合わない部分があると印象が悪くなってしまう可能性があります。
また履歴書の内容を、さらに深掘りして聞かれることもあります。
面接前には、事前に履歴書の内容をしっかりと把握し、一貫性を持った受け答えができるよう準備しておきましょう。
持ち物の確認
忘れてはならないのが、前日の持ち物確認です。
事前に履歴書や職務経歴書を、企業にメールやフォームでは送っていても、当日に持参すべき場合があります。
その他、履歴書やもらった書類を入れるための透明のクリアファイル、腕時計、筆記用具など。
面接に必要な物を再度、抜けがないか確認しておきましょう。
面接でよく聞かれる内容を対策して、内定を勝ち取ろう!
面接では、最初の印象を良くすることが重要です。
そのため、落ち着いて面接に臨むためには、事前の準備が必要です。
質問される内容は、一般的で予測できるものが多いので、自分の能力を最大限にアピールするために、よくある質問に対して練習する時間をとりましょう。
質問されたことに答えながら、履歴書・職務経歴書で表現したのと同じ自己PRや志望動機を伝えるようにしましょう。
また、面接官への挨拶の仕方やマナーにも気を配り、忘れ物がないように細心の注意を払い、当日に慌てることのないよう、最高の自分を演出しましょう。